同一の金融商品を反対売買する注文をヘッジ注文と呼びます。
完全ヘッジと部分ヘッジ
- 完全ヘッジ:同一の金融商品の同一数量の売買(例:EURUSDを5ロット購入し、EURUSDを5ロット売却)。 すべての口座タイプで、ヘッジ注文に対して必要証拠金は確保されません。
- 部分ヘッジ:同一の金融商品の異なる数量の売買(例:EURUSDを5ロット購入し、EURUSDを3ロット売却)。 必要証拠金は、未相殺部分のみ(この場合は2ロット)が確保されます。
未相殺注文やヘッジなし注文の必要証拠金を計算するには、必要証拠金の計算に関する記事をご覧ください。
ヘッジ注文で発生するストップアウト
ヘッジ注文は、以下の場合にストップアウトされる場合があります。
- 有効証拠金がマイナス(有効証拠金<0)になる場合。
- 証拠金維持率が取引口座の証拠金要件を下回る場合。
ヘッジ注文の部分決済
ヘッジ注文の一方を決済すると、もう一方のヘッジが解除され、残りの注文に対して必要証拠金が課されます。
EURUSD 3ロットの買建とEURUSD 3ロットの売建(完全ヘッジ)をしている場合、買い注文を決済すると、売り注文のヘッジが解除され、3ロット分の必要証拠金が確保されることになります。
ヘッジ注文を決済できない理由は何ですか?
市場のボラティリティが高い場合、必要証拠金要件が引き上げられる場合があります。 余剰証拠金が十分でない場合、ヘッジ注文を決済できません。
100 USDを入金し、レバレッジ1:2000でEURUSDを1ロット買建、1ロット売建すると、86 USDの余剰証拠金が残ります。 必要証拠金要件が引き上げられ、レバレッジが1:200に変更された場合、売建玉を決済するには、この措置によりヘッジが解除される買建玉に対して550 USDの必要証拠金が必要です。 余剰証拠金が86 USDしかないため、464 USDのマイナスとなり、売建玉を決済できません。