以下の主要な取引用語を学習することで、外国為替およびその他の金融商品の取引の基本を理解できます。
通貨の基本
+通貨ペアとは、取引される通貨の2か国のことです。 通貨ペアの片方の通貨は「基準通貨」、もう一方の通貨は「建値通貨」と呼ばれます。 通貨ペアの例には、EURUSD、GBPJPY、NZDCADなどがあります。
USDを含まない通貨ペアは、クロスペアとして知られています。
BID(売)値とASK(買)値
+- BID(売)値:基準通貨がブローカーによって買われ、トレーダーによって売られる価格です。
- ASK(買)値:基準通貨がブローカーによって売られ、トレーダーによって買われる価格です。
買い注文はASK(買)値で発注し、BID(売)値で決済します。 売り注文はBID(売)値で発注し、ASK(買)値で決済します。
スプレッド
+スプレッドとは、取引金融商品の買値と売値の差額を指し、通常、マーケットメーカーブローカーにとって主な利益源となります。
スプレッドの値は通常pipで設定されますが、MetaTraderプラットフォームではポイントで表示されます。 スプレッドについて、や動的スプレッドと安定スプレッドの違いについて、さらに詳しくお読みになることをお勧めします。
ピップ、ポイント、ピップサイズ、ピップ値
+ほとんどの外国為替金融商品では、pipは価格変動の値を小数点第4位までで表します。一方、ポイントは小数点第5位で、価格変動の最小値を表します。
1pip=10ポイントです。
価格が1.11115から1.11135に変動した場合、2pipまたは20ポイントとなります。
pipサイズは、金融商品の価格におけるpipのポジションを示します。 例えば、価格が1.11115の場合、pipのサイズは小数点以下4桁なので0.0001となります。
pip値とは、価格が1pip 変動した際に得られる、または失われる金額です。 pip 値を計算する:
pip値 = ロット数 × 契約サイズ × pipサイズ
以下の表は、異なる価格形式の取引金融商品のピップサイズをまとめたものです。
カテゴリー | 金融商品 | pipサイズ | 価格形式 |
---|---|---|---|
仮想通貨 | BTCUSD、ETHUSD | 0.1 | 34956.7 |
BCXAU | 0.0001 | 0.12345 | |
BTCXAG | 0.01 | 0.00123 | |
BTCTHB、BTCZAR、BTCJPY | 10 | 123456.7 | |
BTCAUD、BTCCNH | 1 | 12345.6 | |
エネルギー | UKOIL、USOIL | 0.01 | 78.65 |
XNGUSD | 0.001 | 2.345 | |
貴金属 | XAU、XAG、XALUSD、XCU、XNI、XPB、XZN | 0.01 | 1934.56 |
XPDUSD、XPTUSD | 0.1 | 2134.5 | |
インデックス(指数) | AUS200、FR40、USTEC、US500、STOXX50、UK100 | 0.1 | 3456.7 |
US30、DE30、HK50、JP225 | 1 | 34567.8 | |
株式 | すべての株式 | 0.1 | 123.45 |
外国為替 | DXY | 0.01 | 102.34 |
ほとんどの外国為替ペア(EURUSDなど) | 0.0001 | 1.21568 | |
JPYを含む外国為替ペア | 0.01 | 135.67 |
これらの値を計算するにはトレーディングカリキュレーターをお試しください。
ロットと契約サイズ
+ロットとは、注文数量を数える単位のことです。 標準ロットは通常、基準通貨シンボルの100,000単位に相当します。
その他のロットタイプには以下が含まれます。
- スタンダードロット:1ロット=100,000単位
- ミニロット:0.1ロット=10,000単位
- マイクロロット:0.01ロット=1,000単位
- ナノロット:0.001ロット=100単位
契約サイズとは、1ロットの基準通貨の固定金額であり、通常は100,000(取引金融商品のシンボルによって異なる)で固定されています。
必要証拠金とレバレッジ
+必要証拠金とは、ブローカーが注文を開始し、保持するために必要となる資金で、取引口座通貨で計算されます。
レバレッジとは、借入資本に対する有効証拠金の割合であり、注文が発注される際に確保される必要証拠金に影響を与えます。 取引口座が有効証拠金の基準を満たしている場合、一部の取引金融商品に無制限レバレッジの適用が可能となります。 ですが、この機能を使用する前に、無制限レバレッジがどのように機能するのかを理解することが不可欠です。
レバレッジが高いほど必要証拠金は少なくなります。
詳細については、レバレッジが証拠金要件に与える影響をお読みください。
残高、有効証拠金、余剰証拠金
+残高とは、取引口座での入出金など、完了済みのすべての取引の合計です。 これは、注文を発注する前、または未決済注文を決済した後に保有しているファンド総額です。注文が未決済の間は、残高は変動しません。
有効証拠金とは、取引口座の残高に、含み損益とスワップ手数料の合計を加減したものです。
有効証拠金=残高 +/- 含み損益+スワップ
未決済注文の必要証拠金はブローカーによって確保される一方で、余剰証拠金とは取引口座にあって確保されていない残りの資金であり、新規注文に自由に使える資金です。
有効証拠金=必要証拠金+余剰証拠金
損益
+利益/損失は発注価格と決済価格の差額です。 利益と損失を計算する方法をご覧ください。
利益/損失 = 発注時と決済時の価格差(pip) × pip値
- 買い注文は、決済価格(BID(売))が発注価格(ASK(買))を上回る場合に利益を得られます。 決済価格が発注価格を下回ると、買い注文に損失が発生します。
- 売り注文は、決済価格(ASK(買))が発注価格(BID(売))を下回る場合に利益を得られます。 決済価格が発注価格を上回ると、売り注文に損失が発生します。
証拠金維持率、マージンコール、ストップアウト
+証拠金維持率とは、必要証拠金に対する有効証拠金の割合(%)です。
証拠金維持率=(有効証拠金/必要証拠金)x 100
マージンコールは、取引プラットフォームに送信されるアラートです。ストップアウトを回避するために資金を入金するか、いくつかの注文を決済する必要がある場合に送信されます。 この通知は、証拠金維持率が一定の数値まで低下した時点で送信されます。これをマージンコールと呼びます。
ストップアウトとは、証拠金維持率がストップアウトレベル(0%)まで低下した場合に、ヘッジ注文を含め、注文が自動的に決済されることを指します。
Exnessでは、マージンコールとストップレベルは取引口座タイプに基づいています。
指値注文および成行注文
+注文タイプは、成行注文および指値注文に分類されます。
成行注文は、注文が有効になった時点で即時に約定され、買いと売りが主要な注文として含まれます。
- 買:ASK(買)価格で建玉を注文し、BID(売)価格で決済します。
- 売:BID(売)価格で建玉を注文し、ASK(買)価格で決済します。
ボラティリティの高い市場では、スリッページが注文約定に大きな影響を与えることがあります。そのため価格がターミナルウィンドウに表示される意図された市場価格よりも高くなったり低くなったりする場合があります。
指値注文は取引を自動化するために使用されます。 一定の価格または水準に達すると、これらの注文は自動的に約定されます。
注文は、発注時と決済時の両方で指値になる場合があります。
指値注文には、ストップ注文と指値注文の2種類があります。
- 指値注文: お客様が指定した価格が、現在の市場価格よりも良い指値注文。
- ストップ注文:お客様が指定した価格が、現在の市場価格よりも悪い指値注文。
- MT5ターミナルでは、ストップ注文が指値注文をトリガーするストップリミット買いとストップリミット売りという追加の注文タイプがあります。
注文タイプと約定タイプについての詳細は、利用可能な注文タイプをご覧ください。
リスク管理
+金融市場でのトレーディングは高いリスクを伴い、すべてのインベスターに適しているわけではないことにご注意ください。 トレードを行う前に金融市場について十分に調査・理解し、リスク許容度を超える投資は決して行わないことが極めて重要です。
さらに、健全なリスク管理のテクニックを用いてトレードを定期的にモニタリングし、ポジションがリスク許容度の範囲内にとどまっていることを確認することが重要です。