標準偏差とは、リクオートを回避するために取引プラットフォームで使用される手動設定です。 これにより、システムはスリッページの許容範囲内で注文を約定します。
リクオートはプロ口座の即時約定でのみ発生します。標準偏差は、即時約定で金融商品を成行注文で発注する際にのみ使用できます。
備考:
- 価格変動が設定された標準偏差の範囲を超えた場合でも、リクオートは発生します。
- 即時約定中の指値注文には、リクオートの通知は届きません。 リクエストされた価格が利用できなくなった場合、注文は利用可能な市場価格で約定されます。
標準偏差の仕組み
トレーダーが即時約定を提供するプロ口座でGBPUSDの売り注文を入れるとします。 トレードを開始する前に、標準偏差を3 pipに設定しました。
次の2つのうち、どちらかの状況になる可能性があります。
- 取引プラットフォームで売りをクリックしたとき、価格が瞬時に1.39903/1.39916から1.39915/1.39922に変化しました。
これは売り注文であり、BID(売)価格は1.39903から1.39915に変動しました。この変動は1.2 pipなので、設定している標準偏差の範囲内です。
この注文はリクオートが表示されず、変更後の価格1.39915で約定されます。 これはスリッページ制御とも呼ばれています。
- 取引プラットフォームで売りボタンをクリックしたときの価格は、1.39903/1.39916でした。 この価格は、1.39935/1.39953に上がりました。
これは売り注文であるため、BID(売)価格の変動を考慮する必要があります。この場合、1.39903から1.39935に変動しました。この変動は3.2 pipなので、設定している標準偏差の範囲を超えます。
そのため、プラットフォームには変更後の価格がリクオートとして表示されます。
注:
- リクオートは、注文決済時にも発生し得るため、設定した標準偏差は注文の発注時と決済時の両方に適用されます。
- 価格偏差は、トレーダーによって手動で決済された注文にのみ適用されます。 注文が決済逆指値(S/L)または決済指値(T/P)により決済された場合、標準偏差は適用されません。
標準偏差の設定方法
標準偏差の設定は、MT4とMT5のモバイル版とデスクトップ版の両方、Exnessトレード、およびExnessターミナルでトレードする場合、取引ウィンドウで行えます。 その方法は以下のとおりです。
MT4/MT5のデスクトップターミナルの場合:
- 気配値表示からお好みの金融商品をダブルクリックし、オーダーウィンドウを開きます。
- スリッページに、ご希望のスリッページ幅をpipで入力します。
MT4/MT5のモバイルターミナルの場合:
-
気配値タブでいずれかの金融商品を長押しし、トレードをタップします。
- Android端末の場合、気配値 > 新規注文をタップします。
- 次に、スリッページでご希望のスリッページ幅をpipで設定します。
MetaTraderウェブターミナルの場合:
- 気配値表示から金融商品をダブルクリックし、注文ウィンドウを開きます。
- 提示価格との価格誤差を有効にするにチェックを入れます。
- 下部のボックスに、希望するpips幅を入力します。
Exnessトレードの場合
- 注文を発注する際に、注文設定をクリックします。
- スリッページに、ご希望のスリッページ幅をpipで入力します。
- 確定を押します。
Exnessターミナルの場合
- 注文を発注する際に、標準偏差を切り替えます。
- ご希望の標準偏差の範囲をpipで入力します。
- 確定をクリックします。
注:ワンクリック取引モードの場合、まず標準偏差を切り替えることで、注文フォームで標準偏差を設定することができます。